メリ・クリ in Tempest

日本中、クリスマスムードやね～。

それとは裏腹に、日本も世界もそして私も
まるで Tempest の中みたいや…。
理性もちっぽけなプライドも根こそぎかっさらわれそうや。

Tempest ―嵐や、それも並大抵な嵐やない大嵐や！
今までおうたこともないような大嵐や！
まるで窓を打ちつけるような、
叩きつけるようなピアノの音が聞こえてきそうや…。

いま、「あの戦争はなんだったのが」という番組をしてる。
あの戦争の引き金も、今起こっているのと同じ世界恐慌や。

「あの戦争はなんだったのが」問う前に、
あの戦争から本当に立ち直ったんやろか？
確かに経済的には立ち直ったようや。
でも、精神は立ち直ったやろか？
爆撃の中でコナゴナになったプライドは、
まだコナゴナなままやないんやろか。

タイトルは忘れたけど、オペラにこんなのがあったなあ。

ある女が、金持ちで貴族の男に、これ以上もない屈辱を受けた。
その恨みを晴らそうとその男の邸に、
自分の赤ん坊を抱いて忍び込んだ。
そして、そこに寝ていた赤ん坊を連れ去った。
女は走った、走って、走って、走って、
そして、燃え盛る焚き火に連れ去ってきた赤ん坊を投げ入れた！
ふと見ると、大事に抱いていたのは
自分の赤ん坊ではなく連れ去ってきた赤ん坊 !!
慄然とし、泣き叫び、呆然とする女。

そこから、愛憎のドラマが始まるっていうオペラや。

日本は、灰の中に大事なものを投げ捨てて、
そう大事でもないものを抱いて走ってきたんやないやろか？
もう、いい加減自分の抱いて走ってきたものが
そう大事なものやないって悟る時やないんやろか。
大嵐に何もかもかっさわれてしまう前に…。



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タグ：Tempest 嵐 オペラ 大日本帝国

コメント 4

メリークリスマス☆
by 笑いの使者 (2008-12-26 00:37) 

そうかもしれませんね。。　今回の恐慌は乗り越えられるのかしら・・・と、経済を全く知らないから一層不安になります。。・・・本当に大事なもの・・・　　なんだろう・・？
by エリザベート (2008-12-29 23:08) 

笑いの使者 さん、いつもありがとうございます。
良いお年を！

by チロ (2008-12-31 14:57) 

エリザベート さん、いつもありがとうございます。
効果的な経済政策は戦争だといいますが、
今、ガザ地区で起こっていることを考えると胸が痛みます。

本当に大事なもの。
それは、どんなことがあってもこれだけは譲れないという自分の自身の根っこなのではないかと思っています。
by チロ (2008-12-31 15:00)